製品マニュアルは一度作って終わりではなく、仕様変更、ソフトウェア更新、安全注意事項の追加、対象地域の変更に合わせて改訂されます。改訂版翻訳では、すべてを新規翻訳するよりも、既存訳文を活用した方がよい場合があります。
改訂版マニュアル翻訳が難しい理由
改訂版では、新旧の文書が混在します。新しい文章だけを訳しても、旧版の訳語や文体と合わなければ、1冊のマニュアルとして読みにくくなります。一方で、変更されていない箇所まで再翻訳すると、費用が増え、過去訳文との不一致も生まれやすくなります。
- 旧版訳文と新版原稿の対応関係が分かりにくい
- 変更箇所以外の表記まで変わってしまう
- UIや部品名だけが更新され、本文が古いまま残る
- 過去訳文の品質に問題がある場合、流用範囲の判断が必要になる
準備したい資料
今回翻訳する最新の日本語原稿。WordやExcelなど編集可能な形式があると確認しやすくなります。
どこが変わったかを確認するための資料です。旧版PDFだけでも参考になります。
既存訳文を活用できるか、用語を合わせるべきかを判断します。
改訂箇所が分かる資料があると、見積もりと作業範囲が明確になります。
新版で変更された部品名、画面名、ボタン名を確認します。
Word、Excel、PDF確認用、DTP前原稿など、必要な納品形態を最初に共有します。
依頼方法の選び方
改訂版翻訳には、主に3つの進め方があります。変更箇所だけ翻訳する方法、旧版訳文を活用しながら全体を確認する方法、既存訳文の品質に問題があるため全体を再翻訳する方法です。どれが適切かは、旧版訳文の品質、改訂量、用途、納期によって変わります。
顧客配布用や製品同梱用の場合は、変更箇所だけでなく、旧版訳文とのつながりも確認することをおすすめします。新旧の訳語が混在すると、読者には「別の部品」や「別の操作」に見えることがあります。
AI翻訳を使う場合
改訂箇所だけAI翻訳を使う場合でも、旧版訳文との用語統一が必要です。AI訳文は自然でも、既存マニュアルで使っていた訳語と異なることがあります。改訂版では、AI訳文の正しさだけでなく、既存訳文との整合性を確認することが重要です。