製造業のマニュアル、仕様書、作業手順書では、同じ部品や機能が何度も出てきます。訳語が揺れると、読者が同じものを指していると判断しにくくなり、問い合わせや修正の原因になります。
用語集が必要な理由
翻訳会社は文脈から適切な訳語を選びますが、社内で決まっている製品名や過去の表記までは、資料がなければ判断できません。用語集や既存訳文があると、品質だけでなく、見積もり時の確認も速くなります。
- 同じ部品名・機能名を統一しやすい
- 既存マニュアルやカタログとの表記差を減らせる
- AI翻訳ポストエディットでも確認基準になる
- 社内チェック時に「どちらが正しいか」を判断しやすい
用語集に入れるとよい項目
翻訳するもの、翻訳しないもの、英数字表記を維持するものを分けます。
同じ部品に複数の呼び方がある場合は、推奨表記を決めます。
ボタン、メニュー、エラー表示、設定項目は、画面と本文を合わせます。
危険、警告、注意、禁止、必須など、文書全体で統一したい表現を入れます。
過去の中国語マニュアル、カタログ、Web掲載文、ラベルなどが参考になります。
過去に使って問題があった訳語、競合製品で使われる表現、社内で避けたい表現を記載します。
形式と作り方
用語集は、最初から完璧である必要はありません。Excelで「日本語」「中国語」「備考」「使用箇所」「禁止訳語」程度の列を作るだけでも十分役立ちます。既存資料しかない場合は、その資料を翻訳会社に渡し、翻訳作業の中で用語候補を整理する方法もあります。
おすすめ列:日本語用語/推奨中国語/読み方・英語名/使用箇所/備考/禁止訳語。対象地域が中国大陸なら簡体字、台湾・香港向けなら繁体字の指定も入れておくと安心です。
見積もり時の渡し方
見積もり時には、原稿と一緒に用語集、過去訳文、製品カタログ、UI資料をお送りください。用語集が未整備の場合も、「過去の中国語資料があります」「旧版マニュアルがあります」と伝えていただければ、活用できる範囲を確認します。